※前回の記事はこちら
「小1の行き渋りから始まった――(第1回記事リンク)」
小2で受けたWISC検査と、医師のひと言でよみがえった違和感
小1の終わり頃、娘の「行き渋り」や学校生活での違和感が少しずつ大きくなり、担任の先生、養護教諭の先生、スクールカウンセラーさんに相談するようになりました。
そんな中で、一度「発達検査を受けてみよう」という話になりました。
そして小2の春、発達検査のひとつであるWISC(ウィスク)検査を受けることになりました。
ただ、この検査――すぐには受けられません。
予約は約3か月待ち。
「そんなに待つんだ…」と思った記憶があります。
WISC検査は“1日で終わらなかった”
検査前に言われたのは、
「2〜3時間くらいかかります」
という説明でした。
ですが、実際にはそう簡単には進みませんでした。
娘は答えられない問題が多かっただけでなく、答えるまでに時間がかかる問題もあったようです。
問題が出されたあと、しばらく沈黙が続くこともありました。
考えている途中なのか、それとも分からなくて黙っているのか――。
臨床心理士さんもある程度待ってくれていたようですが、答えが出ないときは次の問題へ進むこともあったようです。
結局、2〜3時間の検査を1日で終えることができず、2回に分けて受けることになりました。
当時は、「そんなに時間がかかるんだ…」という驚きがありました。
「答えられないことがある」とは思っていたけれど、ここまで大変だったんだ――という気持ちもありました。
それでも当時の私は、娘の困りごとを“性格”の範囲だと思っていた気がします。
スクールカウンセラーの先生に言われた「足が気になる」
この頃、スクールカウンセラーの先生にも相談していて、実際に授業中の娘の様子を見てもらっていました。
そのとき先生に言われたのが、
「足が気になるんですよね」
という言葉でした。
でも当時の私は、
「足?何が?」
という感じでした。
正直、何を言われているのか分かりませんでした。
でも後から調べると、発達特性のある子どもは、無意識に足を動かしたり、体を揺らしたり、姿勢変えたりする「感覚調整(自己刺激行動)」が見られることがあります。
緊張を和らげたり、集中しようとしていたり、不安を落ち着かせるために体を動かしているケースもあるそうです。
娘も、学校という緊張する環境の中で、自分なりに気持ちを落ち着かせようとしていたのかもしれません。
でも当時の私は、そんな知識もなく、
「足って何だろう?」
としか思えませんでした。
今振り返ると、スクールカウンセラーの先生も、娘の“見えにくい困りごと”に気づいてくれていたのかもしれません。
小1の冬、転倒して頭を打ったこともあった
実はWISC検査を受ける少し前、小1の冬に娘が転んで頭を打ったことがありました。
大事には至らなかったものの、念のため脳外科を受診していました。
その診察で、今でも印象に残っている出来事があります。
先生から娘に、
「今日はどうしたの?」
「どこが痛いの?」
といった質問がありました。
でも、娘は何も答えませんでした。
親の私が代わりに説明して、その場は終わると思っていたのですが、先生がふとこう言ったのです。
「この子、何かあるの?」
正直、その時は――
「は?」
と思いました。
「何かって何?」
「失礼じゃない?」
そんな気持ちもあったと思います。
当時の私は、娘の“話せなさ”を性格の問題や、緊張しやすいタイプなのだと思っていて、発達特性という視点をまだ強く持っていませんでした。
だからこそ、その言葉の意味が分からなかったのです。
後から思えば、“何か”を感じ取っていたのかもしれない
今振り返ると、先生は単に「答えられない」ことだけではなく、娘の様子や仕草、空気感から何かを感じ取っていたのかもしれません。
場面緘黙のような反応。
視線や表情。
独特な緊張感。
しかも相手は脳外科の先生。
日々たくさんの子どもを診ている中で、何か引っかかるものがあったのかもしれません。
親の私は毎日見ているからこそ、逆に気づけなかった。
「性格だから」
「そのうち慣れるから」
そんなふうに思っていた部分もあったと思います。
そして後日、WISC検査の結果やその後の診断につながっていく中で、
「あの時の“何かあるの?”って、こういうことだったんだ…」
と、少しずつ意味がつながっていきました。
でもその頃の私は、まだ娘の“特性”を受け止めきれてはいませんでした。
ただただ、
「なんでなんだろう」
と戸惑っていた時期だったと思います。
次回、WISC検査の結果を聞き、娘の“見えにくかった困りごと”が少しずつ形になっていきます。

コメント